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020.後悔





赤い満月の光を浴びながら、
オレの頬を後悔という名の涙が、
静かに流れ落ちていた―――・・・



「周・・・」
オレのベッドで静かな寝息を立てている周を見つめながら、オレは呟く。
その声は誰の耳に入ることもなく空気に溶けていく。

周が襲われた。
誰よりも、何よりも大切な周が襲われた。
その事実がオレの心を突き刺していく。

オレの心が叫ぶ。
"何故あの時、周の後を追わなかったのか"っと。
"何故あの時、寝入ってしまったのだ"っと。
"何故あの時、ケンカなどしてしまったのだ"っと。


今更悔やんでも仕方がないのに。
今更嘆いてもどうしようもないのに。
過ぎた時間ものは元には戻らないのに。
起きてしまった事実ことは変えようもないのに。

それでも、オレは言いようのない悔しさに苛まれていた。
行き場のない悲しみに心を支配されていた。
周を助けられなかった。
周を守れなかった。
周を―――・・・


行き場を失った感情がオレの眼から溢れ出す。
それは止まる術を知らないかのように、
それは止める術を知らないかのように、
後から後から流れていく。


赤い満月の光を浴びながら、
オレの頬を後悔という名の涙が、
静かに流れ落ちていた―――・・・





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